
「ゴールの“解像度”」が低いと、人は動けない
逆算思考を使って「お金に納期をつける」と、
ふわっとした夢が一気に現実に近づいてくる。
でも、そこでよく出てくる悩みがある。
「とはいえ、そもそも自分はいくら必要なのか分からない」
この状態、めちゃくちゃ多い。
やりたいことはある。
行きたい未来もなんとなく見えてる。
でも、「必要資金は?」と聞かれると、言葉に詰まってしまう。
ここがクリアにならない限り、逆算は前に進まない。
だから今回は、「必要資金のゴールをどうやって決めるか?」という話をしようと思う。
これが見えるようになると、やるべきことも、使える時間も、ぐっと整理されてくる。
キーワードはこの2つ。
「いくら必要か?」
「いつまでに必要か?」
この2つを決めるだけで、人生のギアは確実にひとつ上がる。
まずは「やりたいことリスト」から分解してみる
いきなり「ゴールを決めて!」って言われても、難しい。
だから最初のステップは、“願望ベース”でOK。
- 来年、海外に移住したい
- 半年後に副業で月10万円稼ぎたい
- 1年後には家族で沖縄に移住したい
- 子どもをインターに通わせたい
この「やりたいことリスト」を出すだけでもOK。
ポイントは、“いつまでに”という時期も一緒に書いておくこと。
ここが曖昧なままだと、逆算ができない。
そして次にやることは、
**それにいくらかかるか?**をざっくりでいいから出してみること。
- 航空券:30万円
- 現地初期費用:50万円
- 子どもの学費:60万円
- 保険・予備費:30万円
- 合計:170万円(たとえばこんな感じ)
細かい見積もりはあとでいい。
まずは「ざっくりの合計額」を出すことで、逆算の土台ができあがる。
「今あるお金」と「足りない金額」を分けて考える
次にやるべきは、今の手元資金の確認。
ここでつまずく人も多い。
なぜなら、家計簿を見たくないとか、通帳を開けてないとか、現実を直視するのが怖いから。
でも大丈夫。
逆算思考のコツは、「淡々と数字で見る」こと。
仮に170万円必要で、今の貯金が40万円あるなら、
足りない金額は130万円って、ただの計算式になる。
ここまで見えたら、あとは時間軸をかけ合わせるだけ。
たとえば、あと10ヶ月あるなら、
月13万円を確保すればOK。
ここまでくると、「何ができそうか?」という問いに、現実的な選択肢が見えてくる。
優先順位をつけて、複数の資金ゴールを整理する
現実的には、やりたいことは1つじゃない。
- 移住資金も必要
- 教育費も準備したい
- 生活の備えも必要
でも、すべてを一気にやろうとすると、頭がパンクする。
だから、ここで大事なのが「資金ゴールの優先順位づけ」。
おすすめの方法は、以下の3つに分けること:
- Must(絶対必要):移住資金、家賃、入学金など
- Want(できればやりたい):家具家電の新調、旅行など
- Later(あとでもいい):習い事、贅沢系の支出など
こうやって整理すると、「何から手をつけるべきか」が見えてくる。
「とりあえず月10万円を貯める」じゃなくて、
「まずは来年4月に必要な70万円だけは確保する」と決める。
この視点が入るだけで、時間の使い方も、行動の優先度も変わってくる。
「逆算設計図」は、こうやって完成する
ここまでで、逆算の中でも一番大事な部分、
「必要資金のゴールを具体化する」
が、かなりクリアになったと思う。
もう一度まとめると、
- やりたいことを願望ベースで書き出す
- 必要な金額をざっくり出す
- 手元資金との差額を明確にする
- 期限までの残り月数を出して、月単位に割る
- 優先順位で絞って、何から始めるか決める
これができれば、もう「未来の資金不安」は“ぼんやりした不安”じゃなくなる。
“現実的なプロジェクト”になる。
あとはこのゴールを、「年間→月→週」の単位に落とし込むだけ。
そうすれば、日々やるべきことが自然に見えてくる。
次回はその具体的なステップを紹介していく。
「年間→月→週」に落とし込む逆算3ステップ。
ここまでくれば、いよいよ「逆算デザイン」の完成形が見えてくるから、お楽しみに!

