
ここまで逆算思考を使って、
- いくら必要か?
- いつまでに必要か?
- 年間→月→週の計画を立てる
というステップを進めてきた。
でも、ここでよくあるのが、
「ちゃんとお金が貯まってるか分からない…」
「目標金額と、普段の生活費って別の話じゃないの?」
「見えてるはずなのに、不安が消えない…」
という“見えないお金”問題。
逆算設計がバッチリでも、**「日々の運用で迷子になる」**と意味がない。
だから今回は、目標に向けて貯めるお金=“ストック型”のお金
そして日々使っていくお金=“フロー型”のお金
この2つを分けて、見えるようにする方法を伝えていく。
「使うお金」と「貯めるお金」は、分けて管理せよ
まず大前提として、「使うお金」と「貯めるお金」は別モノ。
でも、多くの人はこれをごちゃまぜにしている。
たとえば、
- 生活費も
- 外食費も
- 旅行費も
- 貯金も
すべて1つの口座・1つの財布で回してしまってる。
これだと、お金がどこに消えてるのか分からない状態になる。
だからまずやるべきことは、シンプルにこう:
- 使うお金用の口座(または財布)
- 貯めるお金用の口座
を物理的に分けること。
可能なら、貯めるお金にはカードもアプリも紐づけない。
「ここには手をつけない」って場所を決めることが超大事。
これだけで、貯めるスピードは爆上がりする。
「フローの見える化」で無駄使いが止まる
次にやるのは、「使ってるお金」の見える化。
よく言う家計簿ってやつだけど、
ここではもっとシンプルに、“ざっくり家計スプレッド”でOK。
たとえば、月30万円の支出があるとしたら:
- 固定費(家賃・通信・保険):18万円
- 変動費(食費・日用品・外食):10万円
- 自由費(趣味・交際費・雑費):2万円
このくらいにまとめるだけでも全然違う。
ここで重要なのは、「月の予算」を設定すること。
たとえば、
- 食費は5万円以内
- 趣味は1万円まで
って決めておくだけで、行動が変わる。
予算が“天井”になるから、無意識の浪費が止まる。
そして、月末には必ず振り返る。
- 予算内だったか?
- オーバーした理由は?
- 来月どう調整するか?
この“PDCA”を回すだけで、「使うお金」が意思を持ちはじめる。
「ストックの見える化」でモチベが爆上がる
逆に、貯めているお金=目標資金についても、見える化が超重要。
おすすめは、逆算貯金シートを作ること。
たとえば、来年4月に180万円必要だとして、月に18万円ずつ貯めていくなら:
| 月 | 目標貯金額 | 実際の貯金額 | 差分 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 8月 | ¥180,000 | ¥175,000 | -¥5,000 | 外食費が増えた |
| 9月 | ¥180,000 | ¥185,000 | +¥5,000 | メルカリ売上で増加 |
| 10月 | … | … | … | … |
こうやって進捗が見えると、「あと◯ヶ月でクリアできそう!」とゲーム感覚で貯金できる。
逆にマイナスが出ても、「来月ここで挽回しよう」と修正できる。
これをやってるだけで、不思議なくらい貯まるスピードが上がっていく。
感覚で動くな、「設計」で動け
最後に伝えたいのは、これ。
貯金や支出は、「感覚」でやると100%ブレる。
- 「なんとなく今月使いすぎたかも…」
- 「あとどれくらい貯まったっけ?」
- 「まあ、なんとかなるっしょ!」
↑これ、全部NG。
お金は「設計図」で動かすと、初めて味方になる。
しかも設計といっても、そんな大げさなことじゃない。
- 収支を分ける
- 予算を決める
- 進捗を記録する
この3つをやるだけで、逆算設計が“絵に描いた餅”にならず、ちゃんと現実の積み上げに変わる。
「収入ルートを分ける」ことで一気に自由度が増す
ここまでで、
- 使うお金
- 貯めるお金
を両方「見える化」して、逆算設計を実行に移す方法を伝えてきた。
でもここで、ある限界にぶつかる。
「そもそも貯金に回す余裕がない…」
「収入が1つしかないから、不安定すぎる…」
ここで必要になってくるのが、**「収入のルートを複数持つ」**という考え方。
支出を見直すのも大事。
でもそれ以上に、**「入ってくる流れを増やす」**方が早いし、再現性もある。
ということで、次回は第7話:
「支出を見直すより、収入のルートを複数つくる方が早い」
をお届けする。
“攻めの逆算思考”の入口として、ぜひ読んでみて!

