
前回は、「使うお金」「貯めるお金」の“見える化”について話した。
見える化することで、無駄遣いが減り、目標資金に近づけるようになった人も多いと思う。
ただ、それでもぶつかる限界がある。
それが──
「そもそも、収入が足りない…」
という壁。
いくら支出を減らしても、そもそも“入ってくるお金”が少なければ、焼け石に水になる。
たとえば…
- 生活費20万円に削っても、収入が18万円なら毎月赤字
- 貯金を頑張っても、毎月2,000円しか残らない
- 家計はギリ黒字だけど、突然の出費でリセット
こういう人は、支出の見直しだけではもう限界なんよね。
だからここで登場するのが、**「収入のルートを複数持つ」**という考え方。
これは、逆算思考の“攻め”の使い方になる。
収入源が1つしかないのは、もはやリスク
そもそも今の時代、「会社の給料だけ」が収入のすべてというのは、かなりリスキー。
収入が1つだと、以下のような不安がつきまとう。
- 病気や家庭の事情で働けなくなったら?
- 会社が突然潰れたら?
- 子どもの教育費が急に必要になったら?
特にフリーランスや個人事業主、転職を考えてる人にとっては、「収入源の分散」=ライフラインの安定に直結する。
じゃあ、どうやって“複数のルート”をつくるのか?
答えはシンプルで、「スモールスタート」×「再現性のある仕組み」。
いきなり「月10万円稼ぐ!」と気負うと、ほぼ挫折する。
だから、最初のステップは超現実的に。
「まずは、1日1,000円の収入源をつくる」
たとえば、
- メルカリで不用品を売る(1品1,000円)
- noteやブログで有料記事を1本売る
- Canvaで作ったテンプレを販売する
- ChatGPTで作った文章を副業に活かす
- スキルシェア(ココナラ・タイムチケットなど)
どれも「元手ゼロ」「在庫ゼロ」「初心者OK」でできるものばかり。
この“1日1,000円”ができると、「あ、自分でも稼げるんだ」という自己効力感が芽生える。
ここから、「週5,000円」⇒「月2万円」⇒「月5万円」…とステップアップしていく。
“フロー収入”と“ストック収入”を意識する
収入を増やすとき、大事なのは“収入のタイプ”を意識すること。
以下の2つをバランスよく組み合わせると、安定性がぐんと上がる。
フロー収入(働いた分だけ入る)
- ライティング案件
- 家事代行やアルバイト
- セッション型のコンサルやレッスン
▶ 即金性が高いけど、時間を売る働き方なので、ずっと続けるのはしんどい。
ストック収入(積み上げ型)
- ブログの広告収入
- 有料記事やテンプレート販売
- サブスク型の商品やサービス
- デジタル教材の販売
▶ 最初の設計に時間はかかるが、寝てても入ってくる仕組みが作れる。
理想は、「フローで即金」「ストックで積み上げ」を並行して進めること。
たとえば:
- 平日はライティング案件で月5万円
- 休日にブログ記事をコツコツ積み上げて、半年後に月3万円の広告収入
この組み合わせができると、かなり安心感が生まれる。
ここまで話してきたことを踏まえると、収入ルートを複数つくることには、以下のようなメリットがある。
- 貯金のスピードが上がる
- 支出の我慢が減る(生活満足度が下がらない)
- お金の不安が減り、目標設定に集中できる
- 逆算で立てた計画が「現実味のある計画」に変わる
要は、「収入源が増えると、人生の選択肢が増える」ってこと。
逆算の“ゴール”に向かうスピードも、格段に上がる。
まとめ:支出より、まずは収入ルートの複線化を
ここまでの内容をまとめると:
- 節約だけでは限界がある
- 収入ルートが1つだと不安定
- まずは「1日1,000円」から始めよう
- フロー×ストックを意識すると伸びやすい
- 収入源が増えると、逆算設計が現実になる
「支出を見直す」はもちろん大事。
でも、それ以上に大事なのは、
**「収入ルートを増やす=お金の“入り口”を増やす」**こと。
これができれば、逆算設計は“机上の空論”ではなく、実際に達成できるプロジェクトになる。
次回は、「逆算計画は“1回で完成しない”前提でいい」
今回紹介した「収入ルートの複線化」も、1回でうまくいくとは限らない。
実際、何度も試行錯誤して、自分に合うスタイルに辿り着く人がほとんど。
だから次回は、
「逆算計画は“1回で完成しない”前提でいい」
という話をしていく。
逆算は、描き直してこそ意味がある。
迷っても、ズレても、何度でもリライトできる設計図。
その「柔らかさ」が、逆算デザインの本当の強さやから。
お楽しみに!

