
社会人2年目、東京ライフの始まり
初日を終えた後は、毎日、勉強・勉強の日々だった。
社会人としての生活にも少しずつ慣れて、職場の空気も読めるようになってきた。
新しいことをどんどん吸収していけて、刺激的で充実した毎日だった。
土日は東京の友人といつでも遊べたし、金曜日の夜も気軽に飲みに行けた。
思い描いていた“東京ライフ”を、ちゃんと楽しめていた。
給料の40%が渋谷の家賃に消えてたけど、それでも良いと思えた笑
突然の“CFO退職”で世界が変わった
そんな中、ある日突然──
上司(CFO)の退職が決まった。
……え?マジで?笑
「後よろしくね~」
って、ほんとにこういう時に言うの?笑
さすがベンチャー。人生のテンプレをぶっ壊してくる笑
その日以降、管理部の業務を一気に引き継ぐことになった。
ベンチャーの洗礼。未経験で何でも屋
いやいや、待って?
まだ社会人2年目やで?笑
経理やり始めて、ようやく2~3ヶ月やで?笑
これはさすがに無理あるって!笑
それでも、気づけば──
日々の経理をこなしながら、税理士の先生とのやり取り。
さらに法務関係の契約書チェックや、弁護士とのやり取り。
労務では給与計算もやって、財務では振込関連も担当。
ついには銀行対応までやっていた。
これ、**さすがにハードすぎへん?**笑
3ヶ月前まで定時で帰ってた人間やで?笑
それでも成長できた理由
当たり前のように18時で仕事が終わることはなくなり、気づけば、23時24時が当たり前。
日付をまたいで帰る日もあれば、会社に泊まることもあった。
2025年の今では考えられない働き方だけど、正直この頃は、そこまでつらくはなかった。
分からないことがあっても、そのたびに調べて、試して、覚えて。
少しずつできることが増えていって、自分の世界が広がっていく感覚があった。
まさに、自分のレベルがどんどん上がっていく感じ。
そしてある日、まさかの指令が下る。
「月次決算の報告資料、作ってくれる?」
──月次決算の報告資料。しかもパワポで。
前職ではパワポなんて研修期間にちょっと触ったくらいやのに!?
しかも、提出先は“経営陣”。会社の意思決定に関わるやつやん。
経理始めて3ヶ月ですけど!大丈夫ですかーー!?笑
流石にこれは僕にも荷が重すぎたようで、
経営陣も「これはあかん」と感じてくれたのか、すぐに採用活動が始まった。
水面下で進んでいた、運命のプロジェクト
気づけば、完全に仕事中心の生活。
金曜日の夜に飲みに行くなんてことも、土日まるごと休むことも、もう無かった。
24時を回るのが当たり前で、泊まり込みも何度もあった。
そんな日々を送りながら、なんとか生き抜いていた。
何をどうしていたのか、細かい記憶はほとんど無い。
ただ、がむしゃらに、目の前の仕事をこなすだけだった。
そして2013年の11~12月頃。
ようやく会計士の新しい上司が入ってきてくれた。
入社してから半年。
そのうちの3ヶ月は、上司のいない状態だった。
そんな怒涛の日々を過ごしていた僕だったけれど──
この頃、会社の裏側では、あるプロジェクトが水面下で進行していた。
そしてそれは、後の僕の人生を大きく揺さぶる出来事へとつながっていく。
……僕はまだ、そのことに気づいていなかった。


